実務者研修の詳細解説:第37回介護福祉士試験対策と免除制度の活用方法

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みなさんお疲れ様です。2017年から質の高い介護サービスを安定的に提供していくことを目標に、基本的な介護提供能力の修得を目的とした資格「介護福祉士実務者研修」(以下:実務者研修)が介護福祉士試験を受験する上で必須となりました。

今回はこの実務者研修を受けるメリット、受講にかかる費用や期間などを詳しく解説します。

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実務者研修って何?

実務者研修は介護職員初任者研修の上位資格に位置付けられており、介護福祉士を実務者ルートで取得する場合は福祉施設での3年以上の実務経験と今回ご紹介する実務者研修の受講が必要になります。

より質の高い介護サービスを提供するために、実践的な知識と技術の習得を目的としていて介護職員として働くうえで必要な介護過程の展開や認知症等について学ぶことができ、介護の専門家として生涯働き続けるためのスキルを磨くことができます。

実務者ルートで介護福祉士を取得する際のイメージ

実務者研修を受けるメリット

  • サービス提供責任者になれる

訪問介護事業所で配置が必須のサービス事業責任者になることができます。以前はヘルパー1級以上だったのでその代替として実務者研修が充てられました。実際にサービスに入るだけではなくヘルパーさんの配置やシフト管理など、マネジメントにも興味がある方は受講すれば事業所を統括することで介護以外のスキルUPにも繋がります。

  • 受講に資格不要

初任者研修の資格は不要なので無資格で働き始め、仕事に慣れてきたけど今更初任者研修を受けるのも・・・という方にはピッタリの資格です。事業所内でも中核を担う人材として重宝されます。

  • 待遇が良くなるかも?

働いている事業所により変わってくるとは思いますが実務者研修だけでも資格手当をつけてもらえる事業所もあります。先ほどのサービス提供責任者なら確実に役職手当もつくでしょう。

実務者研修を受けるデメリット

  • 自宅学習期間がある

約2ヶ月の自宅学習期間としての通信教育があるため仕事終わりや休日の中で時間を作りコツコツと進めて課題を提出していく必要があります。事業所内での他のスタッフの協力が必要となることが出てくるかもしれませんので普段から他のスタッフとコミュニケーションをとっておきましょう。

  • 実際の仕事と乖離している部分がある

学習を進めていくと教科書で書いてある対応と実際の業務でのケア方法が目的は一緒なのですがやり方が違うことがたまに出てくることがあります。

テキストに書いてあることはあくまで教科書上のやり方で事業所はローカルルールだと思い割り切って使い分けていいと思いますが、コンプライアンス違反が疑われる時には上長に相談してみてもいいと思います。

実務者研修受講方法

日本全国に様々な養成期間があり、申込後数ヶ月の自宅学習での通信教育と7日〜10日程のスクーリングでの座学が必要なことが多いです。受講開始から1.5ヶ月〜6ヶ月ほどで取得できます。

インターネットを使用したオンラインでの受講ができるところもあるので自分のパソコンスキルに合わせて養成校を選ぶといいでしょう。

全てスクーリングで通いながら取得することもできますが在職中の方は日程が合わせづらく休職して受講する方もいるようです。

自宅学習カリキュラム

保有資格によって履修科目が以下のように変わってきます。(参考:三幸福祉カレッジ

  • 人間の尊厳と自立
  • 社会の理解Ⅰ
  • 社会の理解Ⅱ○◎
  • 介護の基本Ⅰ
  • 介護の基本Ⅱ○
  • コミュニケーション技術○◎
  • 生活支援技術Ⅰ
  • 生活支援技術Ⅱ
  • 介護課程Ⅰ
  • 介護課程Ⅱ○◎
  • こころとからだのしくみⅠ
  • こころとからだのしくみⅡ○◎
  • 発達と老化の理解Ⅰ○◎
  • 発達と老化の理解Ⅱ○◎
  • 認知症の理解Ⅰ◎
  • 認知症の理解Ⅱ○◎
  • 障害の理解Ⅰ◎
  • 障害の理解Ⅱ○◎
  • 医療的ケア通信○◎※

無資格・・・全科目受講 ○初任者研修・・・10科目 ◎ホームヘルパー2級・・・11科目 ※ホームヘルパー1級・介護職員基礎研修・・・1科目

スクーリング

  • 介護課程Ⅲ☆
  • 医療的ケア演習

☆・・・介護職員基礎研修は免除

スクーリングでは実際の介助に即した実演をグループワークで行います。受講者がお互いに介助者と被介助者に別れるために介助を受ける側の気持ちも考えることができます。

受講費用

現在の保有資格によって受講費用は変わりますが受講費用は以下の表のとおりです(参考:三幸福祉カレッジ

保有資格受講費用
介護職員基礎研修37,000円(税込:40,700円)
ホームヘルパー1級77,000円(税込:84,700円)
ホームヘルパー2級99,700円(税込:109,670円)
介護職員初任者研修99,700円(税込:109,670円)
無資格129,700円(税込:142,670円)

受講費用を安くする方法

離職中の方や休職中の方は受講費用が安くなることがあります。

  • 公共職業訓練(離職者訓練)

現在離職中のためハローワークで就職活動をしている方が、就職に必要な技術や知識を習得するための職業訓練です。対象者は受講費無料で受けられますが、テキスト代は自己負担になるので注意しましょう。

公共職業訓練は、通信講座に対応していないため、通学による学習になります。

欠席時の補講には対応できないことも多いため、休まないように体調管理に気をつけましょう。

  • 求職者支援訓練

前職が自営業や公務員など雇用保険に加入していない、または受給が終わったなどの理由で、雇用保険を受給できない求職者が対象の職業訓練です。

職業訓練により資格を取得したあとも就職支援が実施されます。

公共職業訓練と同じく受講料は無料、テキスト代は自己負担です。

条件を満たせば月10万円の給付金を受給しながら、職業訓練が受けられます。

  • 専門実践教育訓練

前職で雇用保険に3年以上加入している方が対象ですが、初めて給付金を受ける方なら2年以上の加入期間があれば条件を満たします。対象者が実務者研修を修了すると、ハローワークから40万円を上限として受講料の50%が支給されます。

また、1年以内に介護福祉士の資格を取得し正職員として就業した場合は、さらに受講費用の20%が追加で支給されます。

専門実践教育訓練は、受講1ヶ月前までにハローワークでの手続きが必要ですので早めに準備しましょう。

※詳しくはお住まいのハローワークに確認してください

まとめ

介護福祉士を目指す上で働きながら取得する場合実務者研修の受講が必要となりましたが、実務者研修が新設されたことで介護福祉士へのハードルが上がり介護福祉士そのもののレベルが上がったのは確実です。

お金も時間もそれなりに必要になりましたが、仕事をしながら資格取得を目指す方は時間的に制約もありかなり大変だと思いますが勉強したことは必ず知識となりますし、資格を取得しておくことで普段の業務にも心理的余裕が出ますし事業所内での発言力や影響力は確実に上がります。

事業所内の介護員の比率による介護報酬の加算(サービス提供体制加算)があるので事業所の相談員や管理者さんは収入を増やすためにも資格取得の味方に必ずなってくれますので安心して実務者研修を受ける相談をしていいと思います。

筆者が介護福祉士試験を受けた時には実務者研修の制度はありませんでしたが、より介護への知識と愛が深まっている介護士さんが増えてると思います。特に社会人になってから介護業界に飛び込んだ方は自らこの世界に入り福祉の基本的な部分を最初から持っている方がほとんどなのでより貴重な存在になります。

実務者研修は通過点として皆さんが介護福祉士に無事合格できるように願っております。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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