みなさん試験勉強は順調でしょうか?「逆は真なり」という言葉があるように勉強にもやってはいけない勉強法が存在します。絶対やめるべき勉強法を知っておくことでより効率的な勉強法を実践し、合格に少しでも近づけるように今回は絶対にやめるべき勉強法をご紹介します。
過去問を解かない
過去問を解くと傾向と対策をつかめる
過去問を解くことはただ問題を解く練習をしているだけではありません。より実践に近い形で試験の模擬ができることと、過去問を解く最大の利点は「傾向と対策」をつかめることです。過去問題集はできれば過去10年分くらいの問題が掲載されているものを選ぶといいでしょう。
なぜなら、問題の傾向は繰り返しているからです。例えば、認知症に関する問題があったとします。認知症の種類を答える問題だったり中核症状とBPSDを答える問題や対応方法を答えさせる問題など、出題される問題の傾向が数年ごとに同じような傾向にあることがわかります。
そして、毎年のように頻発している問題がある場合はそこに関しては重要なことなので今年もその問題は出ると考えていいでしょう。過去問を解くことで合格率を上げるには何が重要かを知ることで学習効率を上げることがとても大切です。ましてや働きながら受験するのであれば時間は限られてくるので特に重要です。
自分の得意分野・苦手分野を知る
介護士といってもいろんな働き方や業務内容がみなさん違うと思いますが試験は全分野に関して出題されるので普段仕事で接していることに関しては得意ですが接しない部分は苦手なことが多いです。それを知る意味でも過去問を解くことは重要です。
筆者自身も介護保険法や障害の分野が普段の仕事ではあまり接しないので過去問を解くと案の定全く点数が取れていませんでした。逆に認知症のことに関しては正答率が高かったので認知症に関する勉強はそこまでせずに介護保険と障害の問題に時間を割くことで全体的な正答率を上げることができました。
実際の試験方法に慣れる
過去問題には巻末に必ずマークシートが添付されています。そのマークシートをコピーしてできるだけマークシートを使って過去問を時ましょう。実際の試験はマークシートを使用しますし、解答のマークがズレてしまうことは本番の試験でも十分考えられることです。普段の勉強でマークの失敗を経験することで不必要に焦らなくて済みますし、その後の対処もスムーズに行えるようになっているはずです。もちろんズレない方がいいんですけどね。
いきなり暗記しようとする
単純に無理
これができれば司法試験受けた方がいいですよね。(司法試験も六法全書暗記できればいいわけじゃないですが)暗記がどんなに得意であっても参考書を暗記するのは無理ですし暗記した気になることが一番危険です。暗記したつもりができてなかったことは実際の試験の時にしか気づきませんし、その時にはもう遅すぎます。脳のリソースは個人的に差があるとしても限界があるので無理なことはしないほうが懸命です。
モチベーションが下がる
いきなり暗記しようとしても結局あまり暗記できずに、もう一度参考書を最初から読み直しての繰り返しの単純作業になるとモチベーションが下がり勉強そのものが嫌になってしまいます。書いてあることそのものはそこまで難しくはないですが全て暗記しようとすると難易度が上がってしまいやる気がなくなってしまいます。脳の記憶量には限界があるので容量がないとそもそも記憶できません。記憶できないと気づいてから慌てて勉強を始めても今までの時間の無駄になってしまうことがほとんどです。初めから記憶だけには頼らず反復練習しましょう。
内容を理解しないと意味がない
例えば虐待に関する問題が出題された場合虐待の種類を暗記しただけでは試験で解答できないでしょう。実際の問題は例えば「デイサービスで高齢者の家に迎えに行くと尿臭がすごく前回の通所日と全く同じ服装だった。この場合考えられる虐待は何か?」のような虐待の種類をケーススタディで勉強していないと答えられない問題文になっていることがほとんどです。虐待の種類から問題に適した虐待の種類を選ぶ能力は暗記ではできません。
漢字や英単語のように丸暗記したものがそのまま出る問題はないので丸暗記はほとんど役に立ちません。
効率の悪いノートの使い方
参考書をそのまま写す
参考書があるのにもう1冊同じものを作っていませんか?書いて覚えるという考え方はわかりますがそれではまだ効率が悪いです。ノートはメモがわりに使い、もう一人の生徒に教えると仮定した時に書いておきたいことを書くと本当に大事なことが見えてきます。勉強で大事なことはインプットとアウトプットです。書いて覚えたことを誰か生徒を仮定してアウトプットすると自分自身の脳に定着するだけではなくノートの取り方そのものも上手になるのでおすすめです。
マーカーを何色も使う
蛍光色で参考書やノートを彩ってとてもキレイですが、目的は試験に合格することでキレイなノートを撮ることではありません。気持ちはわかりますが目的と手段がどこか間違っています。大事なところにマーカーで線を引いて目立つようにしたいのはわかりますがならば一色で充分です。そしてマーカーを引くだけでは覚えられません。覚えるにはやはりアウトプットです。マーカーを引いたところを声に出すと視覚と聴覚のダブルで脳に入ってくるので脳への定着率が高くなります。
俊英塾という学習塾の塾長がおすすめのマーカーの使い方を教えてくれています。
- 黄色のマーカーを使う
マーキングは、重要な語句を覚えるためにするものです。マーキングした語句が目に鮮やかに浮き上がってこないと意味がありません。黄色は色そのものが目立ち、その上、引いた部分の語句をはっきりと読み取ることができるという長所があるように思います。 - 何をマーキングするか?
「読んだもののうち、重要なもの、覚えないといけないものを区別して取り出し、それだけを覚えるようにする」のがマーキングです。覚えないといけないことも、覚えることができることも短い言葉、単語だけです。文章を覚えることはすこぶる困難ですし、仮に覚えられたとしても、実際のテストでは何の役にも立ちません。 - 正しいマーキングの仕方
下記の文章では、次の太字の部分だけをマーカーで引きます。
「大気の上層にある、酸素がもとになってできたオゾンの濃い層をオゾン層という。オゾン層は、生物に有害な紫外線を吸収し、地表に届く紫外線を減少させている。近年、フロンと呼ばれる化学物質がオゾンを分解し、オゾン層のオゾンの濃度が低くなっていることがわかってきた。オゾン層が破壊されると、地表に達する紫外線の量が増え、皮膚ガンの増加が懸念されている。」
「読んだもののうち、重要な言葉、覚えないといけない言葉を区別して取り出し、言葉だけを覚えるようにする」ための方法がマーキングであり、言葉さえ覚えておけば、どんな問題が出てきても対応できるのです。
「オゾン層」、「紫外線」、「フロン」、「皮膚ガン」が重要な語だとわかるのは、授業中に先生がその語を強調されていたからであり、自分が問題を解いたときにしばしばその語が問われていたから、です(だから、授業は真剣に受けないといけないし、普段から多くの問題を解いておかないといけないのです)。
上手なマーキングは、勉強の出発点であり、ゴールでもあるのです。
引用元:試験勉強の仕方と覚え方を考える(蛍光マーカーと記憶、文ではなくて単語で覚える)
寝ないで勉強する
記憶が定着するのは睡眠時
脳は日中に学習したことを睡眠中に定着させていることが国立情報研究所の論文により明らかになっています。徹夜して勉強すると脳の前頭葉の機能が低下し、集中力や注意力が低下すると言われています。また、前頭葉には判断力や思考力も備わっているため、徹夜で勉強すると思考力も鈍くなります。思考力が鈍った状態では、時間をかけても効率よく学習内容をインプットすることはできません。
睡眠は深い眠りのレム睡眠と浅い眠りのノンレム睡眠を繰り返していることを知っている方もいるかとは思いますが、眠りの浅い眠りのノンレム睡眠の時に記憶が定着しているので睡眠は毎日しっかり摂りましょう。
体調を崩して勉強どころじゃなくなる
睡眠は大事な免疫力の回復方です。疲れを取らず免疫力が低いままだと一生懸命勉強をしても体調を崩してそこから数日全く勉強ができなかったら意味がありません。これは試験日前日にも同じことが言えます。勉強そのもののパフォーマンスが悪いと、いくら時間をかけて勉強しても効率が悪くなってしまいます。最悪体調不良で仕事を休むことで周りにも迷惑を掛けかねないので体調管理のためにもしっかり睡眠時間は確保しましょう。
おすすめは朝早く起きて勉強する
おすすめは朝少し早く起きて勉強することです。朝は時間がないのはわかりますが逆にそれを利用することで集中して勉強することができます。朝の30分なら30分で勉強できることは限られているので否が応でも効率的に勉強し、終わりが決まっているのでダラダラ勉強することもなく集中して勉強することができます。
そして、早起きの習慣をつけておくと朝、仕事場でも気持ちよく仕事に臨めますし、試験日当日を慌てることなく試験の事前チェックをする時間も余裕を持った状態でできるのでおすすめです。
まとめ
勉強法には人によって向き不向きがあり、もしかしたら丸暗記の方が点数が取れる方もいるかもしれませんが、一般論として暗記や過去問を解かないなどのことはやるべきではありません。広告で「無料勉強法のモニター募集」みたいなものは高確率で詐欺なので気をつけてください。参考書や過去問など書籍で出ているものは審査を通っているものなので安心できますしお金がかかったとしてもお金がかかる分の情報が確実に載っていますので安心してその参考書や過去問で勉強してください。みなさんが無事試験に合格できるように願っております。
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